こんにちは!これからのお葬式と自然葬・永代供養に関する情報サイト管理人の山猫です。(@yamaneko_solar)
今回ご紹介するのは・・・歴史学の教授である上野氏が自分の体験をエッセイ風にしたためた「万葉学者 墓をしまい母を送る 」です。
良くある、葬儀関係のHowTo本ではなくて、著者の家族が体験した事と、本業である歴史学上の葬送について絡めてかかれたエッセイ本だよ。
本の内容紹介
この本に何が書かれているか?は、本の序文に書かれているこの文章が如実に表しています。ちょっと長いのですが説明のため引用します!
これから私が語ろうとすることは、個人的体験記でもなければ、民俗誌でもない。評論でもないし、ましていわんや小説でもない。ひとりの古典学徒が体験した、死をめぐる儀礼や墓にたいする省察である。
※「はじめに」より
この本は、日本の高度成長期が終わりかけていた1973年(昭和48年)~平成が終わりに近づいた2016年(平成28年)までの、著者に家に起こった、お葬式とお墓の変遷をエッセイ風にまとめたもの。
この本を見ると・・・経済状況と故人の見送り方、お墓への埋葬方法が密接に関係している事が良くわかる。
このブログを書いている山猫は、今現在40代中盤。。私が物心ついたときがバブルの絶頂期。その後は落ちる一方。。だからお葬式も、年々縮小されて、規模が小さく小さくなっていった。
正直な所、子どもの頃にみたお葬式はなんであんなに派手だったのだろう?と疑問に思っていたのだけど、この本を読んで、少しだけ謎が解けました。
この本には、著者の上野 誠氏の個人的な体験が書かれているわけだけど、似たような事は日本中で起こっているのだろうと思う。そしてきっと自分の家族にも起こりえる事なんだろうなと思う。
今の葬儀のありかたについて、ポジショントークをする本はたくさんあるが・・・(葬式はいらない!って人もいれば、葬式をしないなんてとんでもない!という人もいる)上野さんは、葬送業界の方ではないので、ある意味とてもフラットに葬送について考えている。
もしかしたら、自分も同じような事で悩む時がくるのかもな。。と想像させてくれる良書です。
書籍情報
【書籍名】万葉学者 墓をしまい母を送る
【著者名】上野 誠
【出版社】講談社
【出版日】(2020/3/30)
【頁 数】185頁
【ISBN】978-4-06-519239-9
【おすすめ度】★★★★☆
~あわせて読みたい~
コメント